王の血脈のスキマの話 3


引き続き、隊長のこと


台本に「げきしぶ」と書いて
今回の目標といたしました

出世欲ドロドロで現状に不満タラタラで実力ないくせに偉そうで人情に厚くもあるが基本的に卑屈なおっさん

をやるために、
コメディの血を捨て、
緩和を入れない、
緊張緊張緊張でペース乱さず、
100%かっこつける、
100%げきしぶ


結果おもしろ
にしたいな、と。

しかしまあコメディの血が邪魔をするする。
そして
優秀な部下であるコジロウに淡々と接するべきとこで、
土肥くんから「優しくなってるからダメ」って言われて
わあ無意識で土肥くんに優しくしちゃうのか私は
って恥じ入ったりしておりました

そこで秘策。
背が高くなってみる作戦

ブーツに更に中敷きを足して、
実質プラス7cm程の詐称


視界が変わりました


単純ですね。
「男性の目線」を 物理的に 得るというコスさ。
結果、おれ偉い感をたっぷり味わいました

特に兵衛軍の酒宴にて、
ツカウとのコンビでやいのやいのするシーン
と、そのあとのスミトモがコジロウにせまるシーン

ツカウの隣で隊長は身長差に萌えておりました

ふたりで
あいつらびーえるだねとか
スミトモなぐられたときにぺぷしっていったねとか
結構好き勝手にオフ芝居をしていたのですが隊長はその実
「これが男性から見る女性なのかーすてらちっちゃかわいいー」
って思っていたよずっと

きもちわるいですね


あと、
個人的に肝入りの台詞が2つ。

ひとつは、ツカウとのコンビ芸にて
隊長揶揄されてからの「ひどい!」。

前述の、緩和せず緊張だけで押すという課題。
結構細かいというか、えーここで何をそんなに、っていう箇所ですが、
ツカウに押されながらも隊長がげきしぶであり続けるためには
ここのあたりが踏ん張りどころでした


そして、
ツカウの屍体を認めた後の「兵衛軍、引き上げるぞ」。

かつて、シサが御霊軍に出向する際。
その当時たぶん隊長であった彼は、
新隊長となるおっさん隊長にいろいろ引継ぎやったりして、
そのときに


「ツカウのこと、宜しく頼みます」


的なことをね、
言ってたんだろうなとおもうのですよ、
そのツカウがあのようなことになり


ああシサ、すまない


と、隊長は遺憾しきり、
しかし隊長であるので、
その感情を抱えつつ抑えこみ撤収する

という
げきしぶ体現の入魂台詞でございました


伝わっていたならば嬉しゅうございます
(恥ずかしい)




殺陣オペ神Y嬢所持の最終兵器ことサンプラー
(キン、とかズバ、とか音を出していただく機械)
(舞台上の役者はこれに操られているといっても過言では)


何度か書いたことですがしつこく。
とてつもないスタッフにお集まりいただきました。

まあ皆様神なんですけども。
毛帽子のM橋くんが映像音響で来てたのが一番度肝抜かれたなあ。
本当にものすごく個人的な感情なんですけども。
旧友に戦地で相見えることのなんと心強いことか

誰とも共有できない類のアレで申し訳ないやら悔しいやらですが。


改めまして、
共演者・関係者・スタッフの皆様、そして御客様へ。

ありがとうございました。
またの機会がありましたら、何卒宜しくお願い致します



本年の芝居話はこれにて終了です。
劇団ZTON新人公演のオーディション受けようとしたら年齢制限があってガッカリ
などという話もあるのですがほんとうにどうでもいいし割愛すべきですみません

ふたたび、いつかのどこかの舞台でお会いできますれば恐悦至極

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